僕はこれまで、この欄で「戦術はリスクを考えて選択する」「何かを選択すれば何かのリスクを負う」「アタックを続けること自体にリスクがあり、手放すことも大事」という考えをお伝えしてきました。
そんなことを考えていた僕にとって、日本の中で一番気になるチームがパナソニックです。
パナソニックは、もともとディフェンスが持ち味のチームと呼ばれていました。自分たちからボールを動かすよりも、キックで相手にボールを持たせて、ディフェンスでプレッシャーをかけて、ターンオーバーや相手のエラーからカウンターをかけて一気にトライを取りきるのがスタイルであると。そんなパナソニックに「自分たちからはアタックしないチーム」という先入観を持つ人もいたかもしれません。
だけど、最近のパナソニックは、そんなイメージとは違う色を出し始めています。それは「自分たちから攻めるチーム」への変身です。12月12日の秩父宮で行われたパナソニックvs東芝の試合は、僕に違うヒントを与えてくれました。